本の本 立花隆「ぼくはこんな本を読んできた」

前の記事で海外ミステリ大好きな児玉清さんの本を取り上げましたが、私はもともとノンフィクションばかりを読むタチでした。

そのきっかけとなったのがこちら。

立花氏は少年時代から古今東西の有名小説を読みまくります。しかし大学を卒業し、文芸春秋に入社すると、小説ばかり読んでいてはダメだ、もっとノンフィクションを読め、と会社の先輩から言われ読み始めます。最初はフィクションのほうが上と考えていた立花氏でしたが、これをきっかけにノンフィクションの面白さにはまります。次第に小説の世界は一人の小説家が頭で考えた小さな世界にすぎない、それに比べてノンフィクションは現実の無数の人々が織り成す世界を描いたものだから小説よりも面白いと思うようになり小説はほとんど読まなくなったといいます。

この本がでた90年代当時学生だった私は、大学生になったのだから古今東西の名作、とくに小説を読み漁ろうと考えたのですが、いまひとつ面白くない。そこで学生時代は新聞記者やマスコミの世界にあこがれていたこともあって、ジャーナリストの書いたものやコラムやエッセイの類ばかり読んでいました。小説を面白く読めない自分は読書人としてダメなのか?と勝手に思い込んでいたところ、(そんなことを思い込むなんて自分もずいぶん若かった)この本に出会って、そうかノンフィクションばかりでもいいんだと妙な安心感を覚えた記憶があります。

 

ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論 (文春文庫)

ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論 (文春文庫)