プロ野球2012年

ここ何年か今年こそは年間を通じて野球を見ようとするのだが、全く続かない。地上波の中継はずいぶん減ってしまったしプロ野球ニュースも終わって久しい。

今年はひいきの巨人が巨大戦力にも関わらず、いやだからこそというべきか全く勝てない。やはり打線はものだ。ようやくらしさが見えたのが4月26日、鹿児島でのDeNA戦。15安打で15得点。その翌日のスポーツ紙を見ていると巨人が鹿児島で勝つのは84年以来とか。28年前のことで原監督もDeNAの中畑監督も現役だった。
思えば当時は野球を一番熱心に見ていたころである。その当時の野球界について書いているのが野村克也の「負けに不思議の負けなし」(朝日文庫)だ。当時書かれたコラムを集めたものでその後多数出版された野村本の原点のようなものである。
第一回は当時の巨人の4番、原について書かれている。狙い球を絞らないと2割7分、ホームラン2,30本のそこそこの打者から脱却できないと説く。まさに原の将来を的確に予言していて見る目の確かさをうかがわせる。
その原も監督ぶりが板についてきた。GW初日の今日、伝統の阪神戦を大勝した原監督の表情を見ていると若大将時代の甘さが消え、厳格な雰囲気を身に着けているようだ。
選手としてはそこそこで終わった原だったが、監督としてはどうか。昨年まで8年の采配でリーグ優勝4回、うち日本一2回。ただここ2年は3位である。巨人の監督としてはまずまずといえるが、今年の戦力で優勝どころかAクラス入りを逃したとしたら大変だ。
ようやく打線がらしさを見せ始めたとはいえまだ借金は5。ここからどれだけ巻き返せるか。今年はこれをテーマに野球を見たい。